【東京喰種トーキョーグール4巻感想】~月山さんの美学~
4巻は月山さんが登場します!初登場です!
「美食家」の名で通る月山さんですが、読書家とファッション評論家な顔も覗かせます。4巻は月山ワールド炸裂ですので、月山ファンさんにはオススメですw
ファッション評論家な月山さん!
4巻表紙は月山さん!余裕たっぷりな佇まい。凝ったスーツと真紅の靴、隅から隅までこだわり抜いた風体が、これぞ月山習(ツキヤマ・シュウ)!!という感じです。
月山さん曰く「僕は何かをコーディネートするのが好きなんだ。同じ素材でも配置と組み合わせ次第でいくらでも輝く」とのことなのですが、これも自分でセットしたんでしょうか。
大胆で派手でエレガントな感じがドルチェ&ガッバーナ(D&G)っぽいなぁ。と思って検索してみたら、D&Gのコンセプトは月山さんの醸す雰囲気そのものでした。
「自由の肯定形。偽りのない表現に、かつてになく都会的な感性が加えられ、型にとらわれずそこから脱却した洗練のスタイル。」
月山さんのファッションへの情熱はかなりのもので、金木君にファッション指南するほどです。「君は少し小柄だから、視線を出来るだけ上に集めた方がスタイルが良く見える。だから下はシックに抑えて…」と、そのうち金木君をほんとにコーディネートしかねない勢いで、金木君のベストコーデを想像する月山さんなのでした。一方で、身なりに気を使わない<あんていく>の常連客に手厳しいコメントを残してます。
「“僕ら(喰種)”だからこそ一流を身につけなきゃ。その方が周りも一目置いて信用してくれる。コソコソ生きるのは逆に自分を追い詰める」
ファッション価値観を喰種の生き方に繋げてるあたり、月山さんの本気さが伺えます。
読書家な月山さん!
本読みが好きな喰種は少ないそうですが、月山さん、読書にもかなり凝ってるみたいです。ちなみに月山さんは読書論をつらつらと金木君に語りますが、それに金木君も(うんうん)と相づちを打つ程、読書については2人意気が合ってましたw
「本の世界に没頭している間だけは、自分が何者なのかも全て忘れられる」とまで言う月山さん。
月山さんのオススメの一作は、サヴァランの『美味礼賛』。そしてサヴァランの言葉「チーズのない食事は片目の美女である」に思い入れがあるようで、サヴァランの言う<チーズ>は喰種に置き換えると何なのか、日々実践を繰り返している模様です。これが美食レストランでのグロテスクな試みの原点なんでしょうか。サヴァランをはじめ食通の著書に興味があるそうで、さらに高槻泉の作風も好きらしいです。そういえばリゼさんも高槻作品が好きでしたね!月山さんは、リゼさんと読書の話もしていたそうなので、高槻作品の話題をしてたのかも知れません。
ところで、高槻作品は月山さんにリゼさんに金木君に愛読されていますが、月山さんが語る読書論の中でこんな台詞がありました。「作品で取り扱っている分野の予備知識があれば、より深く作品を楽しむことが出来る。たった一文からでも様々な夢想にふけることが出来る…。僕が思うに作品というのは、読み手の意識が作者に近づくほど深く味わうことが出来ると思うんだ」月山さんの理屈でいうと、高槻泉はかなり喰種に近い感覚の持ち主じゃないかと思うのですが、もしや高槻は喰種だったりするんでしょうか…?
美食家な月山さん!
「美食家」で名が通っている月山さん。
<あんていく>店長の芳村さんが淹れるコーヒーは、お好みのようですね。
普段は食材調達は自分で行い、美食レストランで個人的に調理して貰っているようです。ちなみにレストランではMM氏と呼ばれ、優良な食材提供者として一目置かれています。
美食レストランでは、コードネームと喰種マスクと正装が必要のようです。だからなのか月山さんのマスクは口元が常に露出してる仕様です。三日月のようなシルエットは、「月山」と「前髪の髪型」にかけてるみたいですね。これもウタさんに作って貰ったのでしょうか?
ところで、例の金木君を食べようとした日曜日ですが、月山さんにスポットを当ててみると、かなり優雅なグルメライフだと分かります。
スカッシュをして程よく汗を流した後、洒落な喫茶店でアイスコーヒーを飲んで涼み、自分の興味のある話題に興じながらホットブレンドを味わう。その間、同時に食材(金木君)にも運動とコーヒーを与えて、肉をほぐし香りを含ませる。そして適度な空腹状態で、夜は美食レストランでメインディッシュ(金木君)を迎える。(金木君が<隻眼の喰種>だと気づき珍味認定したので、結局金木君を食らうのは先延ばしになりましたが…)
しかし、月山さんは一流の愉しみを心得てるという自負もありそうです。